ミックス生産工程での問題点
個人嗜好の変化に起因する、製品の短ライフサイクル化、製品種類の多様化に伴い、特に家電メーカーでは、異なる種類の製品をランダムに流して生産する、ミックス生産が増えている。
このような組み立て工程でしばしば見受けられる光景は、
①ラインサイドに多くの部品がある。
②生産スペースよりも部品スペースが広い場合もある。
③その日に使用しない部品が、置かれていることも多い。
④部品函の開梱、取り置き、入れ替え、空函の片付け等のハンドリング作業者が多い。
⑤ライン作業者は、多くの部品を取り置きするため、移動距離が長くなっている。
⑥工場内を、部品供給のための運搬車が走り回り、一度にまとまった量の部品を置いていく。
⑦特に時間納入の部品の場合、部品の欠品もしばしば発生する。
⑧ラインの第一線管理者は、本来の業務よりも部品供給業務に多くの時間を割いている。
ミックス生産における部品の欠品は、致命的なロスを発生させる。
部品が間に合わなかった製品は、ラインから降ろされ別の場所に仮ストックされる。
そして、その日の残業か翌日以降に生産される(但し、部品が揃ったとして)。
生産リードタイムに余裕があればよいが、ない場合は、それこそ徹夜の作業となる。
このようなロスは、生産性を著しく悪化させてしまうことになる。