作業改善の目的は、言うまでもなくコスト削減であり、「より良い製品をより安く造ること」である。
改善活動における具体的な狙いは、次のようになる。
改善の目標
(1)疲労や熟練の軽減 (楽に)
(2)品質の安定と向上 (良く)
(3)時間やリードタイムの短縮 (速く)
(4)原価の低減 (安く)
一般に、作業者が(楽に)作業をすることが出来れば、後の(良く)(速く)(安く)は容易になる。
しかし、仮に多く生産することだけを目的とすると、品質(良く)を無視することにもなりかねない。
「改善の目標」に(1)から(4)の順位が付けられているのは、このような優先順位を明らかにする為である。
これらの目標以外にも、従業員の「安全性の向上」や「モラル(労働意欲)の向上」があげられる。
前述の四つの目標は、人体の特性を重視した作業域や仕事の設計、また作業方法を確立することによって、達成することができる。
またこれらは同時に、人間性の尊重と、職場のモラル向上にもつながると考えてよい。