間接労務費削減が難しいわけ
このタイトル(初回)の冒頭にも記したように、製造業で自社の間接労務費が上昇していると感じている経営者は多い。
しかし、同業種間で自社がどのレベルにあるかを把握出来ている経営者は少ない。
また間接部門の生産性についても、同様のことが言える。
これは、間接業務の内容が多岐にわたり、個人レベルに限定されることもその一因と言える。
要約すると、以下のようになるのではないか。
(1)業務の内容が多岐にわたる
①個人によっては、数種類の業務を担当している
②トラブル対応等、突然発生する業務がある
③決算期のみに発生するような、年に数回の業務もある
(2)業務の内容が分かりにくい
①業務内容が、個々人で限定されている
②他人が見ても、業務内容が分かりにくい
③パソコン内でデータ処理や加工がおこなわれ、表に出にくい
(3)業務の標準化が遅れている
①同一業務でも、個人により異なる手段で実施されている
②また、ある個人は理路整然と、ある個人は簡略化して実施されている
(4)生産性の測定が難しい
①個々の業務について、その定義が設定し難いし、また不明確である
②業務の出力個数の把握が難しい
③個々の業務について、その標準設定が難しい
このように、間接労務費削減の難しさは数多くある。