昨日、コスト削減に関するセミナー終了後の質疑応答で、タイトルの質問を頂戴した。

 

その方は、中小製造業の経営幹部の参加者であった。

 

「直接労務費の削減もさることながら、最近の上昇著しい間接労務費に頭を悩ませている」と話されていた。

 

間接労務費のコスト削減

 

  製造業での間接労務費のしめる割合は、近年ますます大きなっている。

 

私が以前勤めていたメーカーでも、毎年上昇し、ついに20%を超えた。

 

一般に、間接作業者は直接作業者よりも賃率(マン・レート)が高いので、間接業務コストは増加している。

 

さらに、IE等の手法が広く浸透してからは、直接部門のコスト削減や生産性向上は企業でも継続的に取り組まれてきたが、間接部門においては十分ではなかった。

 

そのため、間接労務費のコスト削減に関しては、多くの余地が残っている。

 

間接労務費削減への挑戦

 

 企業で実施された間接労務費削減実績の報告書を見ると、その方法は大きく2種類ある。

 

(1)経営層からの直接的な指示

 

(2)科学的な側面からの取り組み

 

(1)は、経営層から「全間接部門の一律30%労務費削減」というようなやり方である。

 

この方法では、まず間接部門の残業時間削減から着手され、次に定例的な業務の時間削減へと移行する。

 

業績が著しく悪化している企業の場合には、「退職金の見直し」や「早期希望退職」もある。

 

この方法は、速効性もあるが欠点も多い。

 

例えば、本来間接部門が有する「サービス性」がしだいに失われ、関連する各部門がそのしわ寄せをうける。

 

「早期希望退職」の場合だと、削減される人員は各部門の在籍人員に対し同率ではないため、余剰感のある部門とそうでない部門とが発生する。

 

従って残された人員の間で、業務量やその責任の重さに対する不満が発生する。

 

(2)の科学的な側面から取り組んだ場合は

 

 ①現状の業務をすべて洗い出す

 

 ②必要な業務とそうでない業務を区分する

 

 ③必要な業務は、業務手順を見直したのち、必要時間や人員の設定をおこなう

 

 ④最終的に標準書を作成し、これを基に引き継ぎや部下への業務指導をおこなう

 

(2)の方法は、結果がでるまで多くの時間を必要とするが、継続的な改善を目指しコストを削減していくうえで採用すべき手段である。