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祖母の旅立ち

投稿日: 2007年 09月 22日 土 | Posted by 小田 久 | カテゴリ:小田 久のブログ 日々の出来事

 先日、9月18日(火) 昼過ぎ。

携帯電話が鳴った。 妻からだ。

“もしや・・・”と思う。

一呼吸おいて電話にでる。

「祖母が亡くなった。」と、父が知らせてきたという。

先月から覚悟はしていた。

 しかし、知らせを受けた時、暫くは放心状態だった。

どれくらい時間が経ったろう。

我に返り、パソコンをOFFし、机の上を片付ける。

帰宅すると、既に妻が荷物の準備を終えていた。

夕方の新幹線で一路博多へ。

途中、妹の家族と待ち合わせる。

久しぶりに会っても、言葉がでない。

夜、22時40分発のフェリーで対馬へ。

 

 翌朝、自宅につき、荷物もそこそこに祖母の元へ。

祖母は部屋の中央に寝かされ、顔には白い布がかけられていた。

静かに部屋に入り、祖母の肩口にひざまずく。

顔にかけられた白い布をそっとめくる。

そこには101歳を生き抜いた祖母がいた。

色が白い。 皺がほとんどない。

髪がきれいに整えられている。

亡くなる2ヶ月前、それまで数年お世話になったケアセンターから、病院へ移ってきた。

最近の1ヶ月間は、ずっと眠り続けていたという。

亡くなる直前には、多くの涙を流したという祖母。

父はその涙をふき続けたと話してくれた。

どんな思いの涙だったのだろう。

また父は何を思ってその涙を拭いたのか。

 

 101歳というのに、すごくきれいな顔をしている。

両手で顔を何度も何度も撫でてみる。

・・・・・・つめたい・・・・・・

この女性が、小さい頃の私を育ててくれた。

小学校低学年時代、彼女のつくってくれたお弁当の“たまご焼き”の味が忘れられない。

“たまご焼き”を食べる時、この時の味が今でも“うまい”、“まずい”の判断基準になっている。

数年前、どうやってたまごを焼いていたのか聞いたが、もう忘れたと言っていた。

 

今日はお通夜。 明日がお葬式。

あと二日間しか一緒に居られない。

祭壇の写真は、一昨年のお盆に帰省した時、私が撮影したものだ。

二週間ほど前、父からの連絡で、祖母の写真を3枚選びそれぞれを額に入れて送っておいた。

この写真は、そのなかから皆と相談して選び、最後は母が決めたと父が言っていた。

余談だが、この写真は葬儀の参列者に大変好評だった。

 

 昼過ぎから夜の9時頃まで、弔問のお客様があった。

お仕事でお疲れなのに、大変申し訳なく、また大変ありがたく思う。

父と二人で対応するが、私は正座が長く続かない。 痛い。 立てない。

時々、叔父に代わってもらう。

 私は小学校の低学年までしか、この地にいなかった。

従って、弔問のお客様もどのような関係なのか、わからない人が多い。

その都度、隣の父に聞く始末。

中には、私の名前を呼んで話しかけてくれる人もいる。

でも、私は存じ上げない。

日頃のご無沙汰を申し訳なく思う。

年1回、お盆だけの里帰りでは当然の結果か。

 

 お客様が帰られてから、手伝いに来てくれているご近所の方々や親戚と夕食をとった。

この方たちも、自分の家の用事は置いて、手伝ってくださる。

お客様をもてなす食事をつくったり、あと片付け、受付、お葬式の手配等、まるで自分のことのように助けてくださる。

私は遠くの土地で暮らし、この方々のお手伝いをしたことがないのに。

こんなにも、他人の為に尽くせるものなのか。

私の知らないところで、父や母がこの方々と密接に交わり、生活している様子がみてとれる。

それにしても、ありがたいことである。

互いに助け合い、また助けてもらう。

自分たちだけでは何もできない。

私もいつかお返しをしなければ。

 

 明日はお葬式。

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